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![]() 橋 2000年 |
![]() 月は笑う 2000年 |
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浮遊する視線 梶川芳友 |
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岡田伊登子が書く画は自由で気ままである。
アトリエを訪ねると、細長い紙が天井から吊り下げられ、そのままの状態で制作が進められている。ほんの少し力を入れると、支えのない紙は後ろへ押し流されてしまう。ふわりとした筆触はここから生まれてくるようである。 眼に見えないものにたいしてどう関わるかは、創作家にとって重要な問題である。画には言葉では表現できないなにものかがあり、それが人の心を惹きつける。言葉をすり抜けた、つかみどころのない作品には、虚と実を彷徨うふしぎな浮遊感と優しい息づかいが感じられる。 暇をみつけては日本各地を旅している岡田伊登子が、京都を題材に「春夏秋冬」を、奈良吉野の桜をテーマに「山は笑う」を描いた。 俯瞰図でありながら、この世を井戸の底から透かし見ているような視線。そこには現実の世界と内なる声との葛藤の跡が、静かな緊張感を孕みながら残っている。それは画家の心の奥に潜む批評精神でもある。 満開の花の香気に誘われて、岡田伊登子は誰も知らない場所へと降りていく。そこで独り、この世界を眺めているのかもしれない。 |
| 年譜 |
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